山岸住宅産業有限会社 山岸住宅産業有限会社 盛岡くらしダイアリー 記事の一覧へ
ニュースと不動産

盛岡でも進む不動産業務のデジタル化 法改正が変えたもの

盛岡でも進む不動産業務のデジタル化 法改正が変えたもの

2026年8月10日、岩手日報アプリで配信された生成AIの活用をテーマとする連載記事に、盛岡市内の不動産会社の事例が紹介されていました。記事によれば、入居者向けの文書づくりや点検用チェックリストの作成といった日常業務に生成AIを取り入れているとのことです。地元の同業でこうした取り組みが表に出てきたことは、業界にとって前向きな動きだと受け止めています。

押印義務の廃止と、書面の電子化

不動産業務のデジタル化には、制度上の裏付けがあります。デジタル社会形成整備法にもとづく宅地建物取引業法等の改正が2022年5月18日に施行され、重要事項説明書などにおける押印義務が廃止されるとともに、これらの書面を電磁的方法で提供することが認められました。ITを活用した重要事項説明と組み合わせれば、来店せずに契約手続きを進めることも可能です。紙と対面を前提としてきた実務が、法律の側から作り替えられたということです。

小さな会社にとっての意味

この変化は、規模の大きい会社よりも、むしろ小さな会社にとって意味が大きいと考えています。人手が限られる会社ほど、書類づくりや一次対応といった型のある仕事に時間を奪われると、本来やるべき仕事が痩せていくからです。仕組みに任せられる部分を任せることは、体制の弱さを補う手段というより、限られた時間の配分をやり直す作業に近いものです。

当社では、電話の一次受付を自動応答に、各種手続きの受付をウェブフォームに移してきました。生成AIも、文書の下書きや確認事項の整理といった場面で使っています。いずれも、判断そのものを置き換えるものではありません。

判断は、人が行う

旧市街地の入り組んだ権利関係、境界、相続にかかわる案件は、資料と現地と当事者のお話を突き合わせて、人が判断するほかありません。この地域で40年以上続けてきた仕事の中身は、そこにあります。効率化は、その判断に時間を使うための手段であって、目的ではないと考えています。

技術が変わっても、確かめるべきことは変わりません。変わるのは、確かめることに割ける時間の量です。

個別のご相談について

城下町のかたちが残る盛岡では、土地や建物にまつわる事情もさまざまです。 登記、境界、道路、相続。こうしたご相談を、人づてにいただくことがあります。 ご相談は完全予約制で承っています。

note でも書いています

このブログは盛岡の街のことが中心です。 不動産の制度やしくみといった業界全体の話は、note に連載しています。

note のページ  毎週火曜日に更新しています

記事の一覧へ戻る